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「化粧品表示」事例解説~第3回 たるみ~

2018年5月13日

たるみとは、加齢とともに発生し、皮膚のハリが失われて垂れ下がる状態

である。目や口の周り、頬の下、腹部などに生ずる。たるみの原因としては、

皮膚弾力性の低下、筋力の低下、皮膚脂肪の増加などが考えられる。

 

たるみに関して化粧品で謳える効能効果は、“肌をひきしめる”と“肌に

はりを与える”のみである。たるみの予防、改善、解消を謳えば、効能効果

の逸脱に当たる恐れがある。“リフトアップ”、“あがる”、“上向きの矢印↑”

などの表現によって、広告全体でたるみの解消を暗示していれば、医薬品医

療機器等法66条(誇大広告等)に抵触する恐れがある。

 

問題のある表現として、事例1~2を示す。

 

事例1:「使ってすぐ“顔”が変わるスキンケアです。目元アップ、頬アッ

プ、口元アップ。※使用前・後の写真を用いて、顔全体が化粧品に

よってリフトアップするかのような表現(化粧品、パンフレット

より)」

 

この表現は、効能効果の範囲を逸脱した表示として医薬品等適正広告基準3

(3)に、使用前後の写真ほか効能効果を保証する表示として医薬品等適正広

告基準3(6)に、また医薬品医療機器等法66条(誇大広告等)に抵触する恐

れがある。

 

「基準3(3):承認を要しない化粧品についての効能効果の表現の範囲」に

より、「承認を要しない化粧品の効能効果についての表現は、1961年2月8日

薬発第44号都道府県知事あて薬務局長通知『薬事法の施行について』記『第1』

の『3』の『(3)』に定める範囲(いわゆる化粧品の効能の範囲)を超えないも

のとする」とされている。

 

「基準3(6):効能効果等又は安全性を保証する表現の禁止」により、「医薬

品等の効能効果等又は安全性について、具体的効能効果等又は安全性を摘示して、

それが確実である保証をするような表現はしないものとする」とされている。

 

また、「医薬品医療機器等法66条(誇大広告等)第1項」により、「何人も、

医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、

効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽

又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない」とされている。

 

事例2:「毎日たった30秒のシンプルケアでほうれい線がピーン!(化粧品、折込広告より)」

 

化粧品でほうれい線やたるみの改善の表現はNGであり、医薬品等適正広告基

準3(3)に抵触する恐れがある。また、使用前後の写真、臨床データなどの例示

は効能・効果を保証する表示として、医薬品等適正広告基準3(6)に抵触する恐れがある。

 


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